屋根面積だけでは金属屋根材の必要枚数が分からない理由
屋根の平方メートル数は、そのまま発注枚数にはなりません。選ぶ屋根材の働き幅、流れ方向の長さ、各屋根面の割付も必要です。
まず勾配に沿った面積を求める
平面図に表れるのは水平投影面積です。屋根材は勾配に沿うため、傾斜があれば実際の面積は大きくなります。長方形の屋根面では、軒の長さに流れ方向の長さを掛けます。水平距離を屋根材の長さに置き換えないでください。複雑な屋根は面ごとに分け、計画された軒の出も含めます。
全幅と働き幅は異なる
全幅は屋根材の端から端までの寸法です。働き幅は横方向の重ねや接合を済ませた後に増える施工上の幅です。選定した製品と留付け方式について、メーカーが示す働き幅を使います。重ね部分の金属も購入しますが、新たに覆う面として二重に数えることはできません。
同じ面積でも枚数は変わる
長方形の屋根面と、流れ方向の継手なしで全面を覆える仮の屋根材を考えます。寸法は計算を説明するための設定で、製品の標準寸法ではありません。面積同士の割り算と、軒に沿って働き幅の帯を数える方法を比べます。
- 軒の長さ
- 6.2 m
- 流れ方向の長さ
- 4 m
- 屋根材の全幅
- 1.1 m
- 働き幅
- 1 m
- 屋根面積
- 24.8 m²
- 六本:隙間あり
- 七本:被覆できる
- 屋根材の全幅: 1.1 m
- 働き幅: 1 m
- 横重ね: 0.1 m
面積で割って切り上げ⌈24.8 / (1.1 × 4)⌉ = 6
軒に沿う帯の数を切り上げ⌈6.2 / 1⌉ = 7
六本の有効幅の帯では軒全体を覆えないため、枚数を切り上げて七枚とします。最後の一枚は残りの幅に合わせて切断します。図は被覆幅の帯を示しており、重ねた屋根材の実際の端部ではありません。端部の納まりや余長は別途確認します。外側の余分な金属を、繰り返し加算できる働き幅として扱わないでください。
長さと流れ方向の重ねを確認する
一枚で流れ方向を覆えない場合は、段割りと継手位置を描きます。流れ方向の重ねによって、次の屋根材が加える有効長さは短くなります。全長だけで割ったり、一律の重ね寸法を仮定したりせず、許容長さ、継手位置、支持、接合仕様を確認します。長尺材なら継手を減らせますが、運搬や荷揚げが長さを制限する場合があります。
隅棟、谷、貫通部は切断計画を変える
三角形の端部、谷、天窓、煙突、壁際の納まりは長方形の割付を崩します。各面に施工方向と切断線を記入します。端材を再利用できるのは、形状、重ね方向、寸法、塗膜の状態が合う場合だけです。開口を差し引けば必ず一枚減るとは限りません。
ロスは目的を分けて一度だけ計上する
指定の重ねに使う材料と、切断ロス、損傷、予備材を分けます。働き幅が横重ねを考慮済みなら、再び差し引いたりロスとして上乗せしたりしません。各面の割付と切り上げ後に、予備を納入業者と相談します。どの屋根にも使える一定のロス率はありません。
発注前に確認すること
製品形状と働き幅、供給可能な長さと継手、最低勾配と支持条件、軒・けらばの余長、役物と留付け、切断・荷揚げ・搬入制限を確認します。最新のメーカー施工要領と設計に従ってください。この例は勾配、留付け、積雪荷重、耐力を指定しません。
Pro²でできること
屋根面積を計算する
Roof Areaは水平寸法と屋根角度から傾斜面積を求めます。屋根材の枚数や切断図は作成しません。
Metal Roofの概算を理解する
Pro²のMetal Roofは計算した屋根面積を入力した材の幅と長さで割り、選んだ余裕分を加えます。これは面積による概算です。働き幅の帯、重ね、切断、発注明細を自動設計するものではありません。割付と納入業者の仕様に照らして確認してください。
このガイドは数量の考え方を説明します。確定した材料明細と安全な屋根設計には、選定システムの資料と現場に適した専門家の助言が必要です。
メーカー資料
資料は被覆寸法と施工の考え方を示します。各製品の寸法はすべての屋根に共通する規則ではありません。購入予定の製品の最新資料を確認してください。